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隣の席のは、なんていうか、生クリームっぽい。俺は生クリーム嫌いだけど。ただ、なんとなく舐めたら甘そうな気がするっていうか。肌だって白いしさ、足だって変に細くなくてやわらかそうだし、いつも髪からはいい匂いがするし。俺の喩えって結構的を射てるんじゃないかと思うんだけど。ちょっとくらい触ったってばれないんじゃないか、ってとろそうだし見た目通りに。 「・・・え、原田ってやっぱスケベだったんじゃな」 「のことそんなヤラシー目で見とったんかお前・・・」 「巧、頼むから先走るなよ・・・!」 「おい東谷やっぱりってどういう意味だ沢口ヤラシーって先に言ったヤツがヤラシーんだぞ豪先走るって何が?」 「「「・・・(原田さんツッコミ長いです)」」」 ・・・こいつらに言っても無駄だった。こいつら絶対ウブだよなこういう話いかにも苦手そうだしホント中学生かよ俺ら小学生の時から・・・ってそんなことはどうでもよくて、とりあえずが生クリームみたいだってことは俺にしか分からないらしい。別に全然構わないけど。白い肌も、やわらかそうな足も、全部俺独り占め?俺は生クリーム嫌いだけど。だけど、ならちょっとくらい舐めてやってもいいかな、って思うんだ。 隣の席の原田くんは、なんていうか、ちょっと怖い人だ。入学してすぐの服装検査の日、風紀委員長で野球部副キャプテンの展西先輩とケンカしたって沢口くんたちから聞いたし、野球部でもオトムライとケンカしたって沢口くんたちが言ってたし、それにちょっと授業中に原田くんって睫毛長いんだなあって見てたら「何見てんだよちゃんと授業受けろ」って怒られたし。原田くんって、やっぱり怖い。 「でもぉ、この前原田くんから消しゴム貸してもろうたんじゃろ」 「確かに原田くんてツリ目じゃし見た目怖そうじゃけど、って結構原田くんに構われとるっていうか」 「まあ色々意地悪もされるみたいじゃけど、それって好きな子ほど苛めたくなるってやつじゃろ」 「・・・え、結局原田くんって怖いの怖くないの?」 「「「怖くない(さん鈍すぎです!)」」」 ・・・なんかみんな私の切実な悩みをそんな本気で考えてくれてないみたいなんだけど。原田くんってホントに怖くないのかな、今日だって落とした消しゴム広って立ち上がろうとしたら原田くんが私の頭の上の方に手を置いててそれに気付かずに立ち上がっちゃって思いっきり原田くんの手で頭叩かれたみたいになっちゃったのに、原田くんってホントに怖くないのかなあ。確かに時々優しくて、ちょっとどきどきするとかそんなのどうすればいいんだろ。 |