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名誉、権力、金、宝石、洋服。欲しいモノなら何だって手に入る、俺がこの両手を合わせて代価を支払えば。何だって与えてあげられる、お前が望めば。だけど、そうじゃない、私が欲しいモノはそんなものじゃないの、とは言う。俺が幾らこの両手を合わせたって、が幾ら望んだって、手に入れられないモノがこの世界にはある。 ギシリと、ベッドのスプリングが軋んで音を立てた。そっとにキスをして抱きしめる。どれだけ俺がを好きで、どれだけが俺を好きでも満たされない感じがするのは、この先の行為が俺たちの未来にどれほどに意味も残さないからだ。の体には、子宮がない。その理由を語るのは、あまり賢いことじゃないだろう。 「エ、ド・・・っ」 「、、愛してる・・・」 幾ら愛し合っていたって、子宮がなければその先はもちろん、ない。だから、この行為は俺たちの未来に繋がらない。でも、だからといって俺がのことを嫌いになるわけもなく、愛しい想いは募るばかりだから、俺はにキスをして抱きしめる。ベッドのスプリングと一緒に、右手のオートメイルがまるで俺たちを嗤うかのように軋んだ音を立てた。 それでもこんな満たされないような生活を続けていけるのは、俺が両手を合わせたって手に入れられないけど、と俺が望んで手に入れた感情がここにあるからで、それを確かめて、もっと強くしていけることもしっているから。この気持ちに、終わりなんて見えないから |