「いやあん、今夜は帰りたくなあいー。っつーワケで泊まるから、ヨロシク」





バチコーン★って星が飛ぶくらいにウインクしてにそう言ったら思いっきり怪訝な顔されて、はっきり一言「元希さー、死んでくれば?」と言い放たれた。うっわー酷え!彼氏だぜ、オレ彼氏だよ?!彼氏に向かって「死ね」はさすがにナイっしょー。だけどここだけの話、に馬鹿にされるというか蔑まれてもオレ全然平気なんだよねーむしろ何か嬉しくてニヤニヤしてくるってゆうか・・・ってオレまさかMだったとか!?M疑惑発覚!?いーやーだー!!オレは絶対Sじゃなきゃいやだー!!オレはを虐めて虐めてアンアン言わせるのが3度の飯より好きな生粋のドSのはずなのに!





「・・・あのさ、元希の考えてることが丸分かりで気持ち悪いんだけど」

「マジで!?エスパー!?さっすがオレの彼女だな−」

「、ほんっと元希って色ボケだよね」

「何それ褒め言葉?サンキューな」





お礼にキスをしようとしたら思いっきり正面から殴られた。「ほんっと馬鹿だよね元希は。褒めてないから貶してるから」って冷たく言い放つを見てたらやっぱりほっぺたが緩んでくる気がする。はどんな顔でもかわいいなーほんと。笑っても怒っても泣いてもかわいい。まあ俺が一番好きなのは、もちろん、イッたあとにちょっと目がうつろでほっぺたが赤くなってるの顔だけどね。あ、やべー!想像してたらなんか、こう、ムラムラと・・・





「なー、シよ?」

「・・・小首傾げて上目遣いで元希が言ったってかわいくないよ」

「なーなーヤろうぜー」

「っていうかここ普通に家だからね。親いるから」

「じゃー違うとこならいーんだ?ホテル行くか」





どうせのことだからそう言うと思ってちゃんと財布に金入れてきたもんね!さっすがオレ!の手を握って立ち上がる。「ちょ、ちょっと元希!」っての手が俺の手を振り払おうとするけど、オレ高校球児だぜ?敵うワケないじゃん。諦めてこのオレに黙ってついてくりゃいーんだよ、悪いようにはしねえから・・・ってオレいつの時代の悪代官だよ!
「あら、榛名くんに。お出かけ?」玄関で靴を履いてたら、のお母さんが声をかけてきたので、「はい、ちょっと出て来ます!」とにこやかに返事をした。だってさ、将来オレのお義母さんになる人じゃん、印象は良くしとかなきゃな。










とりあえず電車に乗る。近場のホテルじゃ誰に会うか分かったもんじゃないし。電車の中は思ったより人が多くて、自然ととくっつくことになる。の髪の毛ってなんかいい匂いがしてすっげー好きだ。思わず髪にキスしたら鳩尾を一発殴られた。
電車から降りてテキトーにホテルを探して部屋に入る。よく考えたらさ、なんだかんだ言っても文句言わずにちゃっかりホテル来てんじゃん!やっぱりだってヤりたいんだ?そう言ってにキスしたら、「・・・帰る」ってマジで言われて焦った。慌てて強く抱きしめる。





「・・・ごめんなー、好き」

「、ん・・・元、希っ」





そのままベッドの上に押し倒しての胸に触れた。手の平に収まるくらいのやわらかい胸が、オレの思うがままに手の中で形を変える。少し眉間に皺がよった表情で、吐息混じりにがオレの名前を呼ぶ。あー、そうだその声その顔。たまらなくもっとが欲しくなる。
は、本当に素直じゃないから、イヤだなんて嘘なくせにいっつもイヤだって言う。そんなにいっつも意地悪して、素直じゃない意地っ張りなが涙目でオレにお願いするのを待つんだ。そう言うはこれまた可愛くエロい。こんな、普段じゃ絶対見れないから、こんな時にしか見られないから、オレはいつだってを虐めてその台詞を誘う。ほら、早く。早く、オレのが欲しいって早く言えよ。
我慢しきれなくなったように、がオレの肩に手を回して、小さく呟く。あーやっぱり可愛い。声にならない声と荒い息の音が耳元に響く。苦しげな音も、絡む体温も、全部全部気持ちいい。切なそうな表情のがすごく好き。今なら素直なが可愛い。尖った部分は全部溶かされてしまった、が好き。










蜂蜜漬けのナイフ
(鋭いようで、甘いようで)