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いきなりだけど、いやほんと今までの流れとか何にもなくてほんと悪いんだけど、好きなやつがいる。うわ、何コレなんでこんな恥ずかしいんだ?いやいやいやいや、好きなやつがいるって言っただけじゃん、なのになんでこんな手汗かいてんだ俺、中学生か!?まあつい数ヶ月前までは中学生やってたけどさ、今は立派な高校生だし高校球児だし、もっとかっこよくキメられねーかな俺!あ、いや、とにかく!俺には好きなやつがいて、そいつは同じクラスで、って名前で、えっと、それから、ようするに、あんまり大きい声じゃ言いたくないけど(笑われそうで恥ずかしいから)、ようするにつまり、俺は(たぶん)初恋だってこと!あああぁぁぁっ!言ってしまった! でも、だからって相談できる相手なんてさ、いないじゃん。阿部は野球バカだし、水谷は脳内お花畑だし、篠岡は・・・つか女子に相談とか普通にしにくいじゃん。何、俺ってもしかしてあんまり友達いないとか!?いや、いやそれはない、絶対阿部よりはいる、その自信はある、よし。 「はーなーいー!なんか元気なさげだけど、大丈夫−?」 「うわっ!、ちょ、いきなり耳元ででかい声出すなよ!」 「ごめーん!でも、なんか花井が悩んでるみたいだったから・・・ね、恋バナ?」 「ばっ、ばか!違ーよ、そんなんじゃねえよっ」 ちょ、ほんっと、ばか!なんでそんないきなり問題の核心ついてくんの!?しかも本人が!ほんっと空気読めないんだか読めてるんだか分かんないやつだよは!「花井は野球部だからさ、そこを売りにしていけばいいと思うんだよね」とか勝手に話進めてるし!え、でも野球部ってそんな売れるんですか女子的に野球部ってそんな感じなんですか、ちょ、そこんとこもっと詳しく教えて!(結局はの話を聞くハメになる俺、甘いかなあ) 「野球部って結構人気あるんだよ−!水谷とか阿部とか、実はけっこうモテてるし」 「マジ!?え、そーなの!?(・・・あれ、ところで俺はどーなんすか)」 「だからさ、花井もそこをもっと売り出せばいいんじゃないかな」 「た、たとえば?」 「うーん・・・好きな子を試合に誘う、とか」 あー、なるほど!そういう手が!阿部はどーだか知らないけど、水谷は確かにそうやって女子に声かけてたもんな!なるほどね、そういう方法がね、あったわけか!・・・って、あれ、でも、俺が声かける相手って、じゃん。え、俺がそうやってに声かけたらさ、ばれちゃうじゃねーか!だめじゃん!そんなの、恥ずかしすぎて出来ねーよ! 「・・・私は、誘われたら嬉しい、よ」 「え?」 なんか今、の口からすごい言葉聞いちゃった気がするんですけど俺!を見たら、耳まで真っ赤にしてうつむいてて、あれ、やっぱり聞き間違いとか、そういうんじゃないよな? 俺、のこと、試合に誘ってもいいんだよな?だって、直々の提案だし?いいんだよな、に声かけても。ばれちゃってもいいんだよな。 「・・・、今度の土曜日に試合あるんだけど、来てくれる?」 そう言ったら、はすごい嬉しそうな顔で「ありがと、花井」って笑った。 |