昼休み。
「もぅ…恭弥のバカっ!恭弥なんかっ、大ッッ嫌い!!」
バカ?この僕が?
嫌いだって?そんな言葉を君が言うなんて思ってもなかった。
だって君は僕にぞっこんだったじゃないか!
Andante
仲が良いほど喧嘩するって言うよね。
「おーい、ー」
自分の机に突っ伏して寝ていたは自分を呼ぶ声に目を覚ました。
「んぁ、笹川君。どしたの?」
「ヒバリが極限に変だ!!」
「は?」
恭弥が、変。
「いつものことじゃない?」
そう、いつものこと。恭弥は変。
「だから"極限"なんだ。それがな…。」
言いながら了平はの前の椅子に後ろ向きで座る。
以下、今日(午後から今に至るまで)の雲雀↓↓↓
・階段から足を踏み外した。
・トンファーを持ち損ねて落とした。
・「群れてると咬みきょろすよ」 いつものセリフで噛んだ。
・応接室の扉を開ける際、「開かない」といって懸命に押していた。
・携帯電話を取り出して、ニヤけたり泣きそうになったりしていた。
・書類をひたすら紙飛行機にして部屋中に飛ばしまくった。
・更にひたすら書類にとサインしていた。
etc...
「という草壁情報だ」
「…………」
「何があったんだろうな?」
には原因がはっきりとわかっている。
喧嘩をしたからだ。
「…たかが喧嘩したくらいで…バカじゃないの…」
机の中からルーズリーフを1枚取り出しバカと油性マジックで大きく書く。
それを紙飛行機にして恭弥の席に向けて飛ばす。
見事に目標に乗った。ナイスコントロール自分!
「お前と喧嘩でもしたんだろ?」
「何でわかるのよモッチー」
「せめて持田って呼べって言ってるだろ!小学生じゃないんだし…」
持田(モッチー)とは小学時代からの腐れ縁。いわゆる幼馴染というやつだ。
「あー…で、喧嘩の原因は何なんだ?」
了平が本題を聞いてきた。
「……春巻き」
「「はい?」」
了平とモッチーの声が重なる。
「だから、お弁当のおかずの取り合い…」
そしての口から語られる惚気のような悪口のような話に二人はただただ、こいつらバカだろうと心底思っていた。
「要は…の好きな春巻きをヒバリが食べちまったから大嫌い、と言ったわけだな」
はむすりとしたまま了平の言葉に頷いた。
「そりゃあ…ヒバリが悪いな」
「でしょ!?やっぱりモッチーは話がわかるヤツだよ!!」
「だからモッチーはやめろ」
「でもな、春巻きぐらいで大嫌いはないだろう」
「ぐらいとは何よ!私春巻きが一番好きなんだから!!」
「「ヒバリよりもか?」」
ボーイズの声がシンクロする。
憤っていたは口をつぐみ、そのまま視線を机に上に落とした。
「……それは、」
「!!」
声の主に教室中の人間が一斉に振り返る。
「きょう、や…」
つかつかつかと足早に歩いてきての横に立っていた持田を突き飛ばした。
「あでっ」
「コレ」
派手にこけた持田を気にもせず、ずいと差し出したのは近所のスーパーの袋。
「何なの?」
「いいから、開けて」
受けとって中身を取り出すと地元で有名な中華料理店のお持ち帰り箱。
そこからは香ばしい匂いが漂い出ている。
「恭弥これ…」
「さっきはその、わ…悪かった」
あの雲雀が謝ってる・・・!!
教室の空気が薄ら寒くなった。
「わ、私も…嫌いなんていってゴメンなさい」
「、僕のこと好きだよね?」
「うん、大好き…」
心配して付いてきた草壁は、ドアのところに立って「あぁ、やっぱり委員長たちはバカップルだな」と心の底から思っていた。
仲直りして、クラスの雰囲気も少し緩和されてきた頃雲雀は自分の机の上に紙飛行機が乗っていることに気づいた。
手にとって中に文字が書かれていることに気づいた雲雀は紙を広げる。
瞬間、氷のようなオーラがぶわりと広がる。
「誰だい…僕はこんな悪戯を受ける覚えはないよ…?」
「あっ…それモッチー」
まだ熱い春巻きを頬張りながらがしれっと答える。
「ちょっ、お前…!」
「へぇそう…覚悟はいいかな」
チャカとトンファーを構えると雲雀の目が得物を狩るときのそれに変貌する。
「ぎっ、ぎゃあああぁあぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
春巻きは美味しいし、恭弥とは仲直りできたし。
今日はなんてステキな一日だろう。
「ちっともステキな一日じゃねぇええ!!!」
そう叫ぶ持田の声が青く澄み渡った空に吸い込まれていった。
朝凪さんから相互記念に貰っちゃった!うわーうわーありがとう朝凪さん!好きです★
最近頭弱めの雲雀にもえもえしてるサクのためにこんなぞっこんな雲雀をありがとう!!好きです★
ありがとうございました!これからもどうぞよろしく!