寂しがり屋の兎は 大好きな君に逢いたくて逢いたくて
ひとりぼっちで暗闇の中待ち続けた 大好きな君をずっと ず っ と
そして待ち疲れた兎は 静かに眠りについて
そのまま二度と 目を覚まさなかった
そんなのあるわけないとおもっていたのに
「ゔお゙ぉい、何だぁその絵本はぁ?」
「可哀相な、寂しがり屋の兎のお話だよ、スクアーロ」
「何だそりゃぁ?くだらねぇぞぉ、」
「だって・・・スクアーロが日本へ行くって言うから・・・」
「・・・」
「・・・スクアーロ?」
スクアーロは柄にもなく頬を紅く染めた
彼は思った
このまま心まで紅く染められたらいいのに、と
そうしたなら 俺は何があったとしても生きていけるのに
「・・・、俺が今まで戻ってこなかったコトがあったかぁ?」
「ううん、ないよ」
「だったらいいだろうがぁ」
「うん、そうだね」
は絵本をソファの上に置いて、隣に座ってきたスクアーロの肩に自分の頭を乗せた
スクアーロはの手を取ると、その指先に唇を寄せた
顔に感じるスクアーロの髪と、指に触れる舌の動きと、手にかかる息の暖かさが、くすぐったくも心地良い
「・・・ちゃんと、戻ってくるぜぇ」
「うん、待ってるよスクアーロ」
スクアーロはの指から唇を離すと、今度はの唇にそれを重ねた
それから、ソファの上で、二人は抱き合って
二 人 の 夜 を
最 後 の 夜 を
過ごした
スクアーロは帰ってこなかった
はひとりぼっちの夜を幾つも待った
大好きな彼に逢いたくて逢いたくて
でも帰ってこなかった
「死 ん だ よ」
そう聞いたのは、スクアーロが日本へ発って、ちょっと後のことだった
は、静かに眠りについた
そして、夢を見た
大好きな君の夢を
「すくあ、ろ・・・何で帰ってこないの?」
「ゔお゙ぉい、、俺は死んだんだ」
「嘘だ」
「嘘じゃないぜぇ」
「・・・だったらあたしも死ぬよ」
「ダメだ」
「どうして?ひとりぼっちじゃ寂しいよ」
「・・・」
「あたしも死ぬ」
「ダメだ」
「・・・いったら嫌だ、嫌だよスクアーロ・・・」
そこまで言ったところで、は目を覚ました
枕が濡れている
「やだ・・・スクアーロ、ひとりぼっちは嫌だよ・・・」
寂しがり屋の兎は 大好きな君に逢いたくて逢いたくて
ひとりぼっちで暗闇の中待ち続けた 大好きな君をずっと ず っ と
そして待ち疲れた兎は 静かに眠りについて
そのまま二度と 目を覚まさなかった
は絵本を閉じた
そして、そのまま眠ってしまった
朝日が ま た 昇 る
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コンビニでWJ立ち読みして泣きました。
実際の兎はひとりぼっちでも死なない、というより一人が好きなんだって。