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息を吸って、吐いて。酸素を取り込むはずの行為は、なぜかコイツと一緒だと二酸化炭素の交換にしかならない。おかしい、私はちゃんと息を吸って吐いてるはずなのに、どうしてだかどんどん苦しくなって、頭がぼんやりしてくる。息を吸って、吐いて。ああ、そっか。だって私の唇は別の唇で塞がれている。 「・・・っんむ、リョーマ、苦しい」 「なんだ、もう限界?まだまだだね」 「うるさい、テニス部レギュラーのリョーマと一緒にしないでよ」 「はいはい、」 「ちょっ、だめ、死んじゃ、う」 私の批難の声を聞かず、リョーマはもう一回私の唇を塞いだ。必死に逃げようとしても、リョーマの舌が私を捕まえて離さない。酸素が欲しいです心の底から。また、頭がぼんやりしてくる。それは、リョーマが私に口移す二酸化炭素のせい、それとも。 ああ、もうどっちだって構わないや。例えこのままリョーマから二酸化炭素しかもらえなくたって、私それでもいいよ。私と一緒にリョーマだって苦しくなってくれるんでしょ。だったら、それはそれできっと私は幸せ。ぼんやりした頭でそう思った。 |